JavaOne Tokyo 2012 参加してきた 2日目

2日目のセッションについてまとめます。

Technology Keynote

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ProjectCoin、ProjectJigsaw、JavaFX2.0、JavaEE7、JavaMEandJavaCardsと続いて、富士通さんのお話で締めでした。私が気になった所は、JavaEEクラウド対応の話(すでにいろいろな所で話は聞いています)とJavaCardsでした。4KBのRAMで動くJavaCardsテクノロジーは、将来が楽しみな技術ネタの様に思えます。製造業の観点から行くと、そういった小型で何らかの処理を行える物は、使い様によって様々な高価を発揮しますので。今回はJavaMEの話はさほどありませんでしたが、JavaCardについては個別のセッションもあったようですね。(今回私は受講していませんが。)それ以外は特にありませんでした。

JavaFX Architecture and Programming Model

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このセッションはJavaFXにおけるプログラミングモデルを説明したセッションでした。当日の基調講演「Technology Keynote」でもお話しされていた方がスピーカーでした。ここで驚いたのが、ipadAndroidタブレットで動いているJavaFXアプリケーションでした。確かに両者ともプログラムは実行されており、見た目もほとんど同じように見えました。また、USB接続したipadにその場で作成したプログラムをXcode通じて転送し、ipadで動かすというデモをやっていただきました。やはり、タブレット端末を見据えて環境準備を進めていることがよくわかりました。

ハンズオン JavaFX 2.0によるリッチグラフィカルアプリケーション開発

せっかくだから実際にJavaFX2.0の開発をやってみようという事で、ハンズオンを受けてきました。実は私はJavaOneに出席する前の日に、このハンズオンを一旦キャンセルしてしまったのですが、やっぱり受講したいという形で、スタッフさんにお話しした所、「空きがあれば入場させます。」と言っていただけました。スタッフの皆様、感謝致します。
内容の方は、2時間のハンズオンで行う課題数が多く、思いのほか苦戦しました。使用した環境はWindows+Netbeansで、英語キーボードでした。あらかじめ用意された資料のとおりにプログラムを作成し、実行して確認するだけ、といえばだけですが、手打ちする時間がなく、コードはすべてコピペで進めました。PDFからのコピペは改行が反映されなくて、ちょっと読みづらくなってしまいました。また、実行する時NetBeans上からアプリケーションをスタートさせましたが、FXML部分を手打ちした部分でミスがあったりすると、実行時エラーが当然起こりますが、そのエラー解析はやはり分かりにくかったです。ですが、開発する雰囲気は何となく掴むことができました。

Interface Layout with JavaFX 2.0

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このセッションもJavaFXに関してのセッションです。このセッションでは、JavaFXでのViewの構造について説明していただいた(ような気がします)。残念ながらとても早口で説明されていたので、日本語通訳を聞いていてもよくわからなかったというのが本音です。Twitterまとめの中で @hakurai さんが示されていたリンクLaying Out a User Interface with JavaFX 2.0を読んだ方が分かるかもしれません。セッション中では、同じようなPaneの関係性の図が出ていました。SwingではContentPaneをよく使いましたが、JavaFX2.0では様々なPaneを使うのですね。

UI Controls and Charts: Drag-and-Drop, Filtering, Sorting, Table Hookup with Charts

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コントロールやチャートのお話でした。様々なコントロールやチャートの話をさらさら〜とお話されていました。詳しい内容は自分の覚えでもTwitterのまとめでも曖昧な部分が出てきてしまうので、資料の公開やチュートリアルにおまかせしたいと思います。おもしろそうなチュートリアルがここにあります。(Thank you, @kajbjurman)私はChartsについて色や線などをCSSで定義できるか質問したのですが、できるとのことだったので、JavaFX2.0やってみるときは試してみたいです。

[一般公募セッション] Java開発をよりアジャイルに!現場改善ガイド

JGGUGの皆さんによる、Java開発をサポートするGroovyプロダクトの紹介でした。今回は実際のお仕事で使われている内容についてお話ししてくださり、とてもためになりました。進行は代表の山田さん、GexcelAPIとSpockのお話を綿引さん、Gradleのお話を須江さんにしていただきました。
  • gexcelapi
  • まずは、みんな大好きExcel方眼紙で作成されるDB定義書を、プログラムから自動作成できるようにする際に、Groovyを使用した例です。@nobeans さん作成のapache POIをGroovyでラップした、gexcelapiを使われたようです。apache POIでExcel方眼紙を出力できますが、それをgexcelapiを使用することでより簡単にコードを書けたそうですね。@nobeans さんのgithubにあるサンプルから、使い方ヘルプとして登録してあるテストコードを見ると、多少の雰囲気が掴めると思います。
  • spock
  • spockはパラメタライズテストとして有用なGroovyによるテストツールで、テスト対象はJava及びGroovyです。しかも結果はJUnitと互換性があるそうです。JUnitにくらべるとテストのパラメータが一覧表示されているので、とてもわかりやすい印象です。
  • Gradle
  • 最後にGradleの紹介です。これは、Javaプロジェクトでも非常に使えるビルドツールです。XMLレスでビルドを構築できる上に、Antのbuild.xmlを取り込んだり、Antタスク直接呼び出したり、Mavenリポジトリから依存性解決したり、確かMavenプロジェクト操作昨日もあったはず。JenckinsなどのCIツールからでも使用できるそうです。Gradleに関しては @literalice さん運用の日本語チュートリアルが有用な資料だと思います。

ユーザーグループ代表が集まるセッション

JavaOneTokyo2日目のナイトセッションとして、現在活動がさかんなJava(JVM)関連のユーザーグループである、JGGUGJRubyの会日本Scalaユーザーグループ関西Javaエンジニアの会の代表の方々が登壇し、様々なテーマにそってトークを繰り広げる形でした。こういったグループを立ち上げるまでの苦労や今後など、参考になる意見が多くありました。中でも @skrb さんがおっしゃっていた、若くて自分の後を継いでくれるような人材がいない事について、考えさせられることがありました。

むすび

この後、打ち上げパーティーに行き、寺田佳央さんの胴上げで、全て終了となりました。2日間、タイトなスケジュールでしたが、得られる物は大きかったと思います。また、日本のJavaエンジニアの多くの方があつまっていたのですから、エンジニア地図がそこにできているようなそんな感覚がありました。もしまた機会がありましたら、是非参加したいとおもいます。