デブサミ day 1 行ってきた

東京目黒で行われましたディベロッパーズサミット(通称デブサミ)に参加してきました。内容はとても濃く、最先端の技術も含まれていて、ためになりました。LT大会の中でdevLoveの方が言われていたように、デブサミ受けてブログに書くまでがデブサミです!という熱いメッセージを頂きましたし、(本編の中では、実際に行動を起こすまでがデブサミです!ともおっしゃってましたが…)さらっとブログにまとめておこうと思います。かなり主観的な部分が多いのと、実際に内容の濃い話をかなりさらっと書きますのでどうぞご容赦ください。

極上のSI戦略 漆原氏

ウルシステムズ株式会社 代表取締役社長 漆原さんのお話です。タイトルは極上のSI戦略です。内容としては、現状のSIの世界は
  • 評価低い
  • 多重労働
  • 給料安い
など状態は良くありません。これをどうやって変えるのか?の提案をして頂きました。打開する一つのSIのモデルとして
  • 技術や品質を徹底的に高くして、最高の生産性で最高の仕事をする。
  • 少数精鋭で、知識豊富な人間に徹底的にやらせる、兼務はしない。
  • 自動化ツール等を使いこなして、生産性を向上させる。生産性が薄まる新人や外注の投入をしない。
などです。このようなやり方でウルシステムさんは一時期利益が薄くなったが、今はどんどん利益が向上しているようです。

大規模化するピグライフを支えるインフラ 桑野氏 並河氏

拡大するWebサービスAmeba piggを運営していらっしゃるサイバーエージェントのお二人のお話です。このセッションは主に二つの技術について説明されていました。順に説明します。
  1. MongoDB
  2. MongoDBはSQLを使うリレーショナルデータベースの形ではなく、JSONを直接保存できるデータベースです。SQLのようにカラムを指定してテーブル定義しないので、データをすぐ追加できます。構造としてMongoS,C,Dという部分に分かれているそうです。またindexをつけて検索を早くすることもできるようです。
  3. Chef
  4. Rubyを使って内部DSLを書ける環境構築ツールのようです。サーバー毎に手動で環境設定をすると、間違いや忘れなどの問題も起こりますが、このツールを使って設定を自動化することで、間違いや忘れなどを防ぐことができ、かつ複数のサーバーを一気に立ち上げることも可能になります。
このようなツールを使ってスケーラビリティを高度に保っているというお話でした。

デブサミをきっかけに転職したエンジニアの歩き方 今給黎氏

現在greeにいらっしゃる今給黎さんのお話です。題して、デブサミをきっかけに転職したエンジニアの歩き方です。この方はdevLoveに所属されていて、その勉強会で様々ことを学んだとおっしゃられていました。また、社内勉強会に有名な方を呼んだり、いろいろ努力されたようです。が、社内の状態は思っていた以上に上がらず、ここで何年もかかって周りを変革させるよりは、、、転職を選ばれた様です。greeでは、英語朝会をやったり、グローバルに変化していく職場を楽しんでいらっしゃる様でした。「自分が一番へたくその環境に飛び込むと、様々なことをまねてとても進化する」という言葉が印象的でした。

テスト革命!パフォーマンステストの画期的アプローチ 福田氏

負荷テストのお話でした。Webアプリケーションサーバーの負荷テストというのは、メモリ、CPUの確認をしたり、JVMのリソースを見たりというのが一般的な手法です。ところが、昨今のクラウド環境などの、スケーラブル、エラスティックな環境では、単体のクライアントから負荷をかける単純なテストでは真の結果が得られないことがあります。そんな時代に対応するテストシステムとして、dynaTraceというテストシステムを紹介していただきました。このテストシステムを使うと、様々なコンピュータに仕込んであるテストソフトからテスト対象のサーバーに負荷をかけ、負荷テストを行えるようです。特に大規模システムのWebアプリケーションサーバーに需要があると思います。

node.jsテクノロジースタックforソーシャルアプリケーション Rovert氏 久富木氏

JavaScriptでサーバーサイド処理が行えるnode.jsのお話でした。Githubの2割を占めるJavaScriptの豊富な利用状況と合わせて、GoogleV8エンジンを使用しているnode.jsを使用することはとても意義があることだということがわかりました。node.jsは様々なアプリケーションリポジトリを持ち、それらを簡単に利用してサーバーサイド処理が行えるようです。また、ブラウザ毎の個別要素が少ないHTML5と組み合わせる事で、さらに効果を発揮するそうです。ただ、node.js自体はまだ若い技術であるので、様々なライブラリを実用するには内部のコードを確認したりということが必要なようです。

Cloud Foundryで変わるこれからのクラウドアプリケーション開発 Patrick氏

英語と日本語通訳の方が交互に話す形で、Cloud Foundryについて解説してくださいました。ですが内容は最初の40分ほとんどクラウドの説明で、残りはCloud Foundryの説明をさらっとしただけでタイムアップになってしまっていたので、内容としてはちょっと寂しい感じでした。このあたりは、以前㈱ニューキャスト様で行われた名古屋Grails(大)忘年会2011での聞いた内容の方が先進的でした。まとめ→Grails Java で 開発する クラウド 環境 4つ

デブサミオフィシャルコミュニティから選出のLT大会2012

day 1の最後には、デブサミオフィシャルコミュニティから選出された団体によるLT大会を聞いてきました。1グループあたり3分30秒で、時間がくると容赦なくドラがなり、スライドも初期画面に戻る時間の徹底ぶりで、途中で終わってしまう団体さんも結構いました。いろんな団体の紹介を聞けておもしろかったです。以下に一覧します。
  1. OSSコンソーシアム
  2. CouchDB JP
  3. DevLOVE
  4. 日本Grails/Groovyユーザーグループ
  5. オブラブ
  6. Japan Windows Azure User Group
  7. TIDAコンソーシアム
  8. 日本App Inventorユーザー会
  9. こみゅぷらす
  10. オープンクラウドキャンパス
  11. Hack For Japan
  12. remembAR
  13. 東北デベロッパーズコミュニティ
  14. アジャイルプロセス協議会
  15. TDD研究会
  16. コワーキングJP
この中で特に影響を受けたのが、この記事の冒頭にあげたDevLoveさんの「デブサミ受けてブログに書くまでがデブサミです!」というような行動を促す言葉と、われらが日本Grails/Groovyユーザーグループ @bikisukeさんによるとてもとっつきやすいおもしろいスライドと、Hack For Japanさんの3.11大震災のような震災時に私たちはどのように被災した方々を助けることができるのか?という視点でした。HackForJapanさんの様に考えて、良いディベロッパー、良いエンジニアと言えるのかもしれません。

まとめ

夜行バス明けで少々つかれていましたが、講師の皆さんの熱弁と、以前から勉強会等でお世話になっている方々とお話しできたおかげで、なんとか乗り切れました。来て良かったと思いました。